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昔の脱穀

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脱穀体験をやった。前回はハーベスターという機械を使ったが、今回は昔の人たちのやり方での『昔脱穀』。
使うものは、稲から籾をとる「千羽こき」と「足踏み脱穀機」、その籾を摺って玄米をとりだす「籾摺り」、手動で風を送り、籾殻やわら屑を飛ばして玄米と分ける「唐箕(とうみ)」や「ふるい」といった道具で、ちょっと手間とコツはいるがどれもよくできていて、先人の知恵と努力と技に感心してしまう。おまけにエンジンやモーターを使わないからきわめてエコなのだ。
 始める前に農具の発展について少し勉強した。昔は石などを使って全部手で稲から籾をとっていた事や、自転車のスポークからヒントを得て足踏み脱穀機ができた事を教えていたので、手の空いた子は座り込んで手や石を使って籾をとっていた。取りこぼしなども少なかった。
 一人2束ではあったが午後いっぱいかかった。大変な作業ではあったが、楽しみながら先人たちの知恵や苦労を体験することができた。昔はこの何十倍の量を協力してやっていたのだから、すごい労働だった事も想像できる。

かつて農村では、稲作は大勢の人が協力してやっていた。それが助け合い、お互い様という心を育てた。その地域で育つものを食べ、周りの環境をたいせつにしながら暮らしていた。今でいう持続可能な社会が、むかしの日本では実現されていた。とても壮大な目標に思えるSDGsも、やれば楽しみながらできるのだ(稗)

十日夜

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22日の夜、古くから伝わる行事、とおかんや(十日夜)があった。
旧暦の10月10日は、田の神様が山に帰る日とされていて、神様を送るのにあわせて稲の収穫を感謝し、来年の豊穣を祈るというもの。
北相木村では、藁をかたく縛って棒状にした藁鉄砲(わらでっぽう)を作っておき、この日の夜に、子ども達が各家を回る。そして、

♪とおかんや とおかんや
     とおかんやの わらでっぽう
      朝きりソバの 昼だんご 
      夕めし食って ぶったたけ♪

と、大きな声でうたいながら、その藁鉄砲で思いっきり地面をぶったたくのだ。
夜、暗い中、子ども達がうたいながら、一斉に地面をたたく様は、一種独特の雰囲気があり、なんともいえない余韻が後に残る。また、この一連の所作は、あっと言う間に終わるのだが、日本の農村文化を強烈に感じさせる風情がある。

ところで、このとおかんや、子ども達が夜に家々をまわってお菓子をもらう…。これ、なにかに似ていると思ったらハロウィンだ。意外な共通点に気付いたのだが、しかし欧米のハロウィンは、収穫祝いのほかに悪霊を追い払うという風習から、子ども達は魔女やお化けに仮装し、「お菓子をくれないといたずらするよ」と言って家々をまわり、いたずらの代わりにお菓子をもらう。くれなければ本当にいたずらをするという。 それに対して日本のとおかんやは、収穫祝いの意味は同じだが、地面の神様を励まし感謝することや、田畑を荒らすモグラを追い払うなど、良いことをして、その“お礼”にお菓子をもらう。つまり、目的や子どもの役割がまるで反対なのだ。

最近、ハロウィンの商品や行事が、日本でも普通にみられるようになってきた。しかしその陰で、本来日本にあった伝統行事がなくなりつつあることに、寂しさと矛盾を感じている。だからこそ、とおかんやに都会育ちの山村留学生が関われていることが大きい。失われつつある素晴らしい日本の伝統行事に、いまこうして関われていることは、ものすごく意義があることだと思う。(稗)

りんご

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りんご

今年もリンゴの収穫体験に行ってきた。
子どもたちはこの日を待ち望んでいたらしい。継続生から代々受け継がれる「安曇野のリンゴは別格で美味しい」という情報。

前日に雪が降った影響で安曇野周辺や道中には雪が積もっていて冬を感じられた。いざ到着すると一面のリンゴに興奮する子どもたち。まずは簡単に採り方を教えてもらって実食。事前情報の通りおいしい!あふれる蜜の量に驚き、甘さ、みずみずしさに感動を覚える。一玉丸々食べる子と自体中々できないが贅沢にかぶりつく。子どもたちは美味しいと無言になるのでわかりやすい。
1つ食べ終えると収穫の時間。傷ものとそうでないものを分けたり、脚立を使って高いところのリンゴを取るなど、みんなに仕事があるのもリンゴ収穫のいいところ。いつもの田んぼや畑作業とも違い新鮮な体験なのかみんな生き生きとしている。
「今年は数が少ないからもう一本収穫してもいいよ」とリンゴ農家さんの心遣いもありさらに収穫できることになった。今年の子たちは“仕事”となると本当に動きが速い。2本分のリンゴもあっという間に収穫してしまった。結果的にコンテナ5個分のリンゴが収穫できてみんな「食べきれるかなー」とニヤニヤしていた。
 その後は近くの公園でお昼ご飯を食べ、帰りに八ヶ岳にある「自然文化園」というところに遊びに行った。体験発表会の翌日ということもあり少し疲れもあったがとても充実した一日となった。

 ちなみにセンターでは『リンゴ狩り』ではなく『リンゴ収穫体験』と呼んでいる。ただ狩るのではレジャー体験になってしまうので、農家さんの大変や感謝を感じながら採らせていただくという意味を込めてそう呼んでいる。言い方が少し違うだけだが、それで子どもたちも何か感じ取ってくれると嬉しいと思う。


体験発表会

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11月18日、37期生の体験発表会をやった。
今年は山村留学に来てから一番印象に残った体験を写真のスライドで流し、その時あったエピソードや感想を一人一人発表した。活動だけではなく、休日の遊びやケガをした事、昨年度の体験を発表する子もいた。

緊張していたのか、セリフを忘れて戸惑ったりもしたが、みんな一生懸命、楽しかった事を伝えようしていた。二人で漫才をやったり、小ネタ満載の一人ボケをやったり、クイズをだしたり。みんな工夫を凝らした内容だった。

その後、太鼓民舞とダンスを披露した。

体験発表会は、昔は収穫祭と言っていた。稲刈りの後、田んぼでお茶を飲みながら今年楽しかったことをみんなで語り合った事から始まった。その時の話が面白くて、これは村の人や保護者にも聞いてもらいたい、という想いから始まったそうだ。そして、個人研究やバザーなどもやり始め、少しずつ大きくなっていった。

今は原点に立ち返り、研究や劇もやらない、スライドと子ども達の語りのみ、というシンプルな発表会をやっている。みんなで思い出を振り返り、楽しかった事をお世話になった人に聞いてもらえた事は嬉しかったみたいだ。今年は村の方にもたくさん来て、初めて来た人は「思った以上に内容がすごくて感動した」と言ってもらえた。

今年度はまだ半分近く残っている。まだまだやれることは沢山ある。自分のやりたいことを思いっきりやり、「楽しかった!やりきった!」と言える山村留学にしてほしい(稗)

かぼちゃの収穫

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山が日に日に色付く北相木。子ども達は体験発表会に向けて、練習を頑張っている。
そんな水曜日の放課後、下新井で農業を営んでいる茅根さんから、かぼちゃの収穫体験のお誘いがあった。

畑に着くと、きれいに色づいたかぼちゃがたくさんあった。小さいやつも含めて残さずとる事、ハサミを粗末に扱わない事などを約束して、作業に取り掛かる。ツルをかき分けながら探せば、ゴロゴロ出てきた。大きいのや、ミカンサイズのかぼちゃもたくさんあって、まるで宝さがしのようだった。「最後の一個は絶対私が見つける!!」と、最後まで用心深くツルをかき分けた。
無事に全部収穫できて、お土産に一人一個かぼちゃをもらった。
このかぼちゃは飼育している鶏のエサ用に育てたらしく、食べるところを見せてもらった。小屋に入れた途端に、かぼちゃ争奪戦が始まる。あっという間に薄皮になったかぼちゃを見て、子ども達も驚いていた。

鶏を抱っこさせてもらったり、草を食べさせたりもできた。子ども達は最近忙しかったから、いい息抜きになった(稗)

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Kitaaikisan

Author:Kitaaikisan
長野県北相木村山村留学センターです。
現在18人の子供達と色々な自然体験をしながら
一緒に楽しく過ごしています。

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